命題13
単位から始まる任意個の数が連続して比例していて、単位よりあとの数が素であるならば、最大の数は比例する数の間にある順を持つそれら以外によって割り切られない。
単位から始まる任意個の数A、B、C、Dが連続して比例しているとし、単位の後の数Aが素であるとする。
それらの内最大であるDがA、B、C以外のある他の数によって割り切られないことをいう。
可能ならば、それをEによって割り切られるとし、EをA、B、Cの他と同じでないとする。
Eが素でありDを割り切るならば、不可能である、同じではない、素であるAもまた割り切るために、Eが素でないことは明白である。それゆえにEは素でなく、合成数である。proposition\.12
しかしどの合成数もある素数によって割り切られ、それゆえにEはある素数によって割り切られる。propositionZ.31
次にA以外のある他の素数によって割り切られないことをいう。Eが他の数によって割り切られ、EがDを割り切るならば、他の数はDを割り切る。つまり不可能である、同じでない、素であるAもまた割り切る。それゆえにAはEを割り切る。proposition\.12
そしてEはDを割り切るから、EはDをFにより割り切るとする。
FはA、B、Cのどの数とも同じでないことをいう。
FがA、B、Cの1つと同じであり、DをEにより割り切るならば、A、B、Cの1つはまたDをEにより割り切る。しかしA、B、Cの1つはDをA、B、Cの1つにより割り切り、それゆえにEはまたA、B、Cの1つと同じであることは仮定に反する。proposition\.11
それゆえにFはA、B、Cのどの1つとも同じでない。
同じように、Fが素でないことを証明することによって、FがAによって割り切られることを証明できる。
FがAによって割り切られ、Dを割り切るならば、Fは、不可能である、同じでない、素であるAも割り切る。それゆえにFは素でなく、合成数である。proposition\.12
しかしどの合成数もある素数によって割り切られ、それゆえにFはある素数によって割り切られる。propositionZ.31
次にA以外のある他の素数によって割り切られないことをいう。
ある他の素数がFを割り切り、FがDを割り切るならば、その他の数はDも割り切る。つまり、不可能である、同じでない、素であるAもまた割り切る。それゆえにAはFを割り切る。proposition\.12
そしてEはDをFにより割り切るから、それゆえにEにFを掛けてDを作る。
しかし、さらに、AにCを掛けてDを作り、それゆえにAとCの積はEとFの積と等しい。proposition\.11
それゆえに、比例して、AはEに対し同じようにFはCに対する。propositionZ.19
しかしAはEを割り切り、それゆえにFはまたCを割り切る。FはCをGにより割り切るとする。
同じようにGがAとBのどの数とも同じでなく、Aによって割り切られることを証明できる。そして、FはCをGにより割り切るから、それゆえにFにGを掛けてCを作る。
しかし、さらに、AにBを掛けてCを作り、それゆえにAとBの積はFとGの積と等しい。それゆえに、比例して、AはFに対し同じようにGはBに対する。proposition\.11、propositionZ.19
しかしAはFを割り切り、それゆえにGはまたBを割り切る。GはBをHにより割り切るとする。
同じようにHはAと同じでないことを証明できる。
そして、GはBをHにより割り切るから、それゆえにGにHを掛けてBを作る。しかし、さらに、AにAを掛けてBを作り、それゆえにHとGの積はAの平方数と等しい。proposition\.8
それゆえにHはAに対し同じようにAはGに対する。しかしAはGを割り切り、それゆえにHは、不合理である、同じでない、素である、Aも割り切る。propositionZ.19
それゆえに最大であるDはA、B、C以外の他のどの数によっても割り切られない。
それゆえに、単位から始まる任意個の数が連続して比例していて、単位よりあとの数が素であるならば、最大の数は比例する数の間にある順を持つそれら以外によって割り切られない。
証明終了