命題19
「直線が円に接し、接点から接線に直角に線分がひかれるならば、円の中心はそのようにひかれた線分上にあるであろう。」
点Cで円ABCと接する直線をDEとせよ。CからDEに直角にCAをひきなさい。
円の中心はAC上にあることをいう。
そうではないと仮定して、可能ならば、中心をFとし、CFを結びなさい。
直線DEは円ABCと接し、FCは中心から接点を結ばれていたので、FCはDEに垂直である。それゆえ、角FCEは直角である。命題V.18
しかし、角ACEも直角なので、角FCEは角ACEと等しい。小さいほうが大きいほうと等しくなるが、不可能である。
それゆえ、Fは円ABCの中心ではない。
同様にして、AC上の点以外のどの点も中心ではないことが証明できる。
それゆえ、直線が円に接し、接点から接線に直角に線分がひかれるならば、円の中心はそのようにひかれた線分上にあるであろう。
証明終了