命題17
「与えられた点から与えられた円に接線をひくこと」
与えられた点をA、与えられた円をBCDとせよ。
与えられた点Aから与えられた円BCDに接線をひくことを要求されている。
円の中心Eをとり、AEを結びなさい。中心E、半径EAをもつ円AFGをかきなさい。DからEAに直角なDFをひきなさい。EF、ABを結びなさい。命題V.1
ABは点Aから円BCDに接するようにひかれていることをいう。
Eは円BCD、AFGの中心なので、EAはEFと等しく、EDはEBと等しい。それゆえ、2辺AE、EBは2辺FE、EDと等しく、それらは共通の角、Eにおける角をはさんでいるので、底辺DFは底辺ABと等しく、三角形DEFは三角形BEAと等しく、残りの角は残りの角と等しいので、角EDFは角EBAと等しい。命題T.4
しかし、角EDFは直角なので、角EBAも直角である。
いま、EBは半径で、円の直径にその端から直角にひかれた線分は円に接する。それゆえ、ABは円BCDに接する。系V.16
それゆえ、ABは与えられた点Aから円BCDに接するようにひかれている。
作業終了