命題37
「点が円の外部にとられ、その点から2つの直線が円にひかれ、それらのうちの一方は円を切り、他方はそれと接し、さらに円を切る線分全体と外部にその点と凸形の弧の間に切り取られた線分に囲まれている長方形が円周上におちる線分上の正方形と等しいならば、円周上におちる線分は円に接する。」
円ABCの外部に点Dをとり、Dから円ABCにひかれる2つの線分をDCA、DBとせよ。DCAは円を切り、DBは円周上におちるとし、AD、DCに囲まれている長方形はDB上の正方形と等しいとせよ。
DBは円ABCと接することをいう。
ABCと接するようにDEをひきなさい。円ABCの中心Fをとり、FE、FB、FDを結びなさい。
それゆえ、角FEDは直角である。命題V.18
いま、DEは円ABCと接し、DCAはそれを切るので、AD、DCに囲まれている長方形はDE上の正方形と等しい。命題V.36
しかし、AD、DCに囲まれている長方形はDB上の正方形と等しいことも証明されていたので、DE上の正方形はDB上の正方形と等しい。それゆえ、DEはDBと等しい。
そして、FEはEBと等しいので、2辺DE、EFは2辺DB、BFと等しく、FDは三角形の共通底辺なので、角DEFは角DBFと等しい。命題T.8
しかし、角DEFは直角なので、DBFも直角である。
そして、延長されたFBは直径で、円の直径にその端から直角にひかれた線分は円に接するので、DBは円と接する。系V.16
同様にして、たとえ中心がAC上にあるとしてもこのことが証明することができる。それゆえ、点が円の外部にとられ、その点から2つの直線が円にひかれ、それらのうちの一方は円を切り、他方はそれと接し、さらに円を切る線分全体と外部にその点と凸形の弧の間に切り取られた線分に囲まれている長方形が円周上におちる線分上の正方形と等しいならば、円周上におちる線分は円に接する。
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