命題5
もし2つの三角形が比例した辺を持っているならば、その三角形は、対応する辺に向かい合った等しい角があって、等角である。
ABCとDEFを2つの比例した辺をもつ三角形とせよ。
つまり、ABはBCに対し、DEはEFに対し、また、BCはCAに対し、EFはFDに対し、さらに、BAはACに対し、EDはDFに対するとせよ。
三角形ABCは対応する辺と向かい合った等しい角がある三角形DEFと対応する角が等しい、すなわち、角ABCは角DEFに等しく、角BCAは角EFDに等しく、また、角BACは角EDFに等しいと主張する。
直線EF上で点EとFにおいて角FEGを角CBAに等しくなるように、角EFGを角BCAに等しくなるようにつくる。propositionT.23
それゆえに、三角形ABCは三角形GEFと対応する角が等しい。
それゆえに、三角形ABCとGEFで等しい角に向かい合った対応する辺で等しい角のまわりの辺は比例である。propositionY.4
それゆえに、ABはBCに対し、GEはEFに対する。
しかし、仮定よりABはBCに対し、DEはEFに対する。
それゆえに、DEはEFに対し、GEはEFに対する。propositionX.11
それゆえに、直線DEとGEのそれぞれは、EFに対して同じ比をもつ。
それゆえに、DEはGEに等しい。propositionX.9
同じ理由でDFもまたGFに等しい。
そのとき、DEはGEに等しく、EFは共通より、2つの辺DEとEFは2つの辺GEとEFに等しく、底辺DFは底辺GFに等しい。propositionT.8
それゆえに、角DEFは角GFEに等しく、三角形DEFは三角形GEFに等しく、残った角は残った角に等しい。propositionT.4
つまり、それらは、等しい辺に向かい合っている。
それゆえに、角DFEもまた角GFEに等しく、また角EDFは角EGFに等しい。
そして、角DEFは角GEFに等しく、角GEFは角ABCに等しいので、それゆえに、角ABCもまた角DEFに等しい。
同じ理由で角ACBもまた角DFEに等しく、さらに、Aにおける角はDにおける角に等しい。それゆえに、三角形ABCは三角形DEFと対応する角が等しい。
それゆえに、もし2つの三角形が比例した辺を持っているならば、その三角形は、対応する辺に向かい合った等しい角があって、等角である。
証明終了