命題24
もし、2つの数が任意の数に対し互いに素であるならば、そのとき、それらの積もまた同じ数に対し互いに素である。
2つの数AとBを任意の数Cに対し素であるとし、AはBをかけられてDを作るとせよ。
CとDは互いに素であると主張する。
もし、CとDが互いに素でなければ、そのとき、ある数EはCとDを割り切る。
今、CとAは互いに素であり、ある数EはCを割り切るので、それゆえに、AとEは互いに素である。propositionZ.23
EがDを割り切ったものと同じだけFの中に単位があるとせよ。
そのとき、FもDを割り切ってその商はEの中の単位である。propositionZ.16
それゆえに、EはFをかけられてDを作る。
また、AはBをかけられてDを作る。
それゆえに、EとFの積は、AとBの積と等しい。definitionZ.15
しかし、外項の積が内項の積と等しければ、そのとき、4つの数は比例である。
それゆえに、EはAに対して、BはFに対する。propositionZ.19
しかし、AとEは互いに素で、互いに素である数は同じ比をもつ数の中で最小で、同じ比をもつ数のうち最小の数は同じ比をもつ数を割り切り、大きいほうは大きいほうを、小さいほうは小さいほうを、つまり、前項は前項を、後項は後項を割り切るので、それゆえに、EはBを割り切る。propositionZ.21、propositionZ.20
しかし、EはCも割り切る。
それゆえに、Eは互いに素であるBとCを割り切り、これは不可能である。definitionZ.12
それゆえに、CとDを割り切る数はない。
それゆえに、CとDは互いに素である。
それゆえに、もし、2つの数が任意の数に対し互いに素であるならば、そのとき、それらの積もまた同じ数に対し互いに素である。
証明終了