命題2
「2点が円の円周上に任意にとられるならば、2点を結ぶ線分は円の内部におちる。」
円をABCとし、その円周上に任意にとられる2点をA、Bとせよ。
AからBを結ぶ線分は円の内部におちることをいう。
それがそうならないと仮定して、可能ならば、AEBのように外部におちるとせよ。円ABCの中心Dをとりなさい。DA、DBを結び、DFEを延長しなさい。命題V.1
そのとき、DAはDBと等しいので、角DAEも角DBEと等しい。命題T.5
そして、三角形DAEの1辺AEBがつくられるので、角DEBは角DAEより大きい。そして、角DAEは角DBEと等しいので、角DEBは角DBEより大きい。そして、大きい角に対する辺は大きいので、DBはDEより大きい。しかし、DBはDFと等しいので、DFはDEより大きい。小さいほうは大きいほうより大きくなるが、不可能である。それゆえ、AからBまで結ぶ線分は円の外部におちない。命題T.16,命題T.19
同様にして、それはそれ自身の円周上にもおちないことを証明することがある。それゆえ、それは内部におちる。
それゆえ、2点が円の円周上に任意にとられるならば、2点を結ぶ線分は円の内部におちる。
証明終了