命題111
「余線分は二項線分と同じではない」
ABを余線分とする。
ABは二項線分と同じでないことを示す。
可能ならば,同じであるとする。DCを有理線分とし,CD上にAB上の正方形に等しくDEを幅とする。CEをつくる。
そのとき,ABは余線分なのでDEは第1の余線分である。 ].97
EFをそれに付加するとする。そのときDFとFEは平方においてのみ通約可能な有理線分である。DF上の正方形はFE上の正方形より,DFと通約可能な直線上の正方形だけ大きい。そしてDFは有理線分DCと長さにおいて通約可能である。 ].Def.V.2
また,ABは二項線分である。よってDEは第1の二項線分である。 ].60
それをGで分ける。そしてDGの方を大きいとする。そのときDGとGEは平方においてのみ通約可能な有理線分である。DG上の正方形はGE上の正方形よりDGと通約可能な直線上の正方形だけ大きい。そして大きい方のDGは有理線分DCと長さにおいて通約可能である。 ].Def.U.1
よってDFもDGと長さにおいて通約可能である。よって残りのGFもDFと長さにおいて通約可能。 ].12 ].15
しかしDFはEFと長さにおいて通約不可能。よってFGもEFと長さにおいて通約不可能。 ].13
よってGFとFEは平方においてのみ通約可能な有理線分である。よってEGは余線分である。しかしそれらは有理でもあるので,不可能である。 ].73
したがって,余線分は二項線分と同じではない。
証明終了
Remark
「余線分とそれに続く無理線分とは中項線分とも互いにも同じでない」
中項線分上の正方形に等しい長方形が有理線分上に作られるならば,有理で底辺と長さにおいて通約不可能な線分を幅とし, ].22
余線分上の正方形に等しい長方形が有理線分上に作られるならば,第1の余線分を幅とし, ].97
第1の中項余線分上の正方形に等しい長方形が有理線分上に作られるならば,第2の余線分を幅とし, ].98
第2の中項余線分上の正方形に等しい長方形が有理線分上に作られるならば,第3の余線分を幅とし, ].99
劣線分上の正方形に等しい長方形が有理線分上に作られるならば,第4の余線分を幅とし, ].100
中項面積と有理面積の差に等しい正方形の辺上の正方形に等しい長方形が有理線分上に作られるならば,第5の余線分を幅とし, ].101
2つの中項面積の差に等しい正方形の辺上の正方形に等しい長方形が有理線分上に作られるならば,第6の余線分を幅とする。 ].102
そこでこれらの幅は第1のものとも互いにも異なる。 すなわち,第1のものとはそれが有理線分であるので,互いには順位において同じでないのでことなるから,無理線分も互いに異なることは明らかである。
そして余線分は二項線分と同じでないことが先に証明され, ].111
また余線分に続く無理線分上の正方形に等しい長方形が有理線分上に作られるならば,それぞれ自身の順位に従って余線分を幅とし,二項線分に続く無理線分はその順位に従って二項線分を幅とするので余線分に続く無理線分は互いに異なっていて,二項線分に続く無理線分も互いに異なって押し,順次に全部で13種の無理線分がある。
中項線分
二項線分
第1の双中項線分
第2の双中項線分
優線分
中項面積と有理面積の和に等しい正方形の辺
2つの中項面積の和に等しい正方形の辺
余線分
第1の中項余線分
第二の中項余線分
劣線分
中項面積と有理面積の差に等しい正方形の辺
二つの中項面積の差に等しい正方形の辺
証明終了